特殊法人の財政

特殊法人等が財政投融資を通じて借りている資金の残高は、約二三二兆円である。それ以外に、国の会計や地方自治体を合わせると、約三九〇兆円となる

特殊法人等だけを見ると、最大の借り手は住宅金融公庫である。財政投融資を通じて約七五兆円を借りているが、それは国民に住宅ローンを貸すのに用いられている。次は、年金福祉事業団(現・年金資金運用基金)で残高は約三六兆円である。年金の加入者のために宿泊施設を提供したり、ローンを貸したり、年金積立金を運用したりしている。

その次に多いのは、日本道路公団である。高速道路などを建設、運営しているが、民営化するか否かで小泉首相と自民党道路族の議員とが対立して大いに話題になった。また、特殊法人には、財政投融資を通じた借入だけでなく、民間の金融機関からお金を借りる際に政府に債務保証をして(政府に保証人となって)もらって債券を発行しているところがある。政府が債務保証した債券を、政府保証債と呼ぶ。

特殊法人が発行した政府保証債の額も記載した。政府保証債は、発行時点では国庫を経ることは一度もない。しかし、特殊法人がもし債務不履行に陥れば、政府(一般会計)は債務を保証すべく支出を強いられる。だから、政府保証債をしている特殊法人は、放漫経営をしていると政府、ひいては国民にツケが回ってくるのである。

さらに、財政投融資計画に基づいて、一般会計や特別会計から出資金が投じられている特殊法人もある。全てが財政投融資計画を通じたものではないが、特殊法人に投じられている政府出資金額と出資比率も、に示している。

要するに、政府出資金が少しでもある特殊法人は、政府が株主になっている会社だと思えばよい。ちなみに、政府は、財政投融資対象機関でない特殊法人等にも出資しているから、政府出資金全てではない。

例えば、日本銀行は、政府が最大の出資者であるが、財投機関ではない。民間の株式会社は、もし債務超過に陥った状態で倒産して清算しなければならなくなったら、株主は有限責任で出資した全額を失うことになる。なぜならば、債務超過の状態では、会社が持つ資産を全部売っても借金すら全部は返すことができない状態で、出資した株主にその出資金を一銭も返すことができないからである。

これは、こうした特殊法人にも当てはまる。もし債務超過に陥った状態で清算をしなければならなくなったら、政府出資金は永久に失われて一銭も戻ってこない。債務超過状態でないまでも、毎年事業で損失を出している特殊法人は、その損失が累積して累積欠損金を抱えている。この累積欠損金を処理しようとするなら、出資比率に応じて損失をかぶることになろう。

つまり、この場合、出資金を減額させられる。民間企業で言えば、減資である。だから、政府が出資している特殊法人は、放漫経営をしていると政府、ひいては国民にツケが回ってくるのである。

     

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